このブログはおもに3つのテーマがあり

@店長の前職(大学教授)時代の担当ゼミ生の『Yゼミ卒業論文集;先ごろ若者気質』
Aフィールドワークで地域の方々と資料をまとめた『瀬田国民学校 学級日誌』、
Bチャイハナの日々 です。
@ではありのままの若者像を、Aでは戦争の時代にあっても明るく過ごした子どもたちの様子を、Bではチャイハナの日々の様子をお伝えしています

2019年11月06日

儒教と強権

明日(7日)のチャイハナトーク「世界はいま」のPPの一部。
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特集は「中国という国」
尋ねたい主題は、かつて「豊かになれば普通の国になると思われていたあの国が、一向に変わらないのはなぜか?」
2枚目は、結論らしいものがいるかと考えて、今朝、つくった。わたしの中国イメージだ。
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秋の光が丘公園 歩きました

6日(水)午前のチャイハナ・ウォーキング。
いつものように、光が丘公園を歩きました。
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抜けるような青空、暑くもなく、寒くもなく、汗もかかず・・・今年最高の天気でした。
秋から冬へ・・・季節もよい。
銀杏並木は色づきかけていました。
どういう加減か、高い梢に銀杏(ぎんなん)を密生させた木もありました。
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いつもは金網で囲まれている「屋敷林」に、初めてのことですが、入ってみました。
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手押しポンプがありました。
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「ああ、子どものころ使った。冬でも冷たくないのね」と飯野さんがいいました。
屋敷林については「冬の北西季節風や夏の日差しから家を守る林」という説明でした。
「昔の家の方が、いまの家より、水害や風に強いのかもしれない」―-そんな話が出ました。
これは付録。家の庭で写したカミキリ。現物もだけど、カゲがかっこよくて・・・。
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2019年11月03日

下山茂さんのお話し

「イスラムというのは『型の宗教』です。人間は弱い、『型』が導くのです」
「信仰というのは、花を育てるように、こころの中に水を撒いて育てる努力をする。そうしなければ、育ちません。それが、礼拝に立つということです」
「私がもしイスラム教徒になっていなかったら、いまごろは寂しい、『孤独な老人』」ですね」
「イスラムの統治は、『緩やかな統治』とでもいえばよいのでしょうか。近代的なネーションステート(国民国家)とは違います」
――示唆することの多い、珠玉のようなことばの連続でした。いろいろ考えさせられました。
 東京ジャーミイ・トルコ文化センター広報出版担当、27歳でイスラム教に入信したという、下山茂さんの講演です。
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 1日夜、文京区の湯島そうごうセンターで開かれた「いつもの会」です。主催は、「めこん」という、アジア関係専門の出版社。わたしも、『インド同時代』(1985年)、『スハルト帝国の崩壊』(1999年)の二冊を出版していただいています。
 「いつもの会」というのは、その「めこん」が毎月一度、アジア関係で造詣の深い方、現地に詳しい方などをお招きして開いている講演会です。
 さて、下山さんのお話し。
 まず「型の宗教」ということ。こう続きます。
 「モスクに入るときは、足を洗う。右足から入る。一日に五回礼拝に立つ。理由はありません。そういう『型』です」
 「“厳しい”と感じるかもしれない。しかし、『型』が人間を(ある方向に)導くのです」
 「武道や茶道、あるいは、行儀作法・・・素晴らしい『型』を生んできた日本人。通じると思います」
 次、『育てる努力』ということ。
 下山さんは何度か、(謙遜を込めて)「わたしはセルフィッシュ(自己中心)な人間ですから・・・」ということをいいました。
 「育てる努力」というのは、信仰に限りません。いろいろな芸事、能力・・・なんであれ「育てる努力」は、「自分が得する」話です。セルフィッシュ上等!と思いました。
 次、「淋しい、『孤独な老人』」 
 これは、「イスラム教徒は、集まって礼拝をします」ということばの続きでした。
 ハッとしました。チャイハナにいらっしゃる高齢の方々・・・いろいろな宗教を含めて、何かの団体に属している方が多いという感じを持っていました。そして、一様に明るい。なぜ、そうなのか? その理由を、説明していただいたような気がしたのです。
 老後をどう過ごすか?
 このごろは、いろいろな書籍まで出る大問題です。
 まず、自分に合いそうなコミュニティを探してみる。そこで行われている『型』をまね、「水をやって」育ててみる・・・いくつからであろうと、老後の過ごし方としてトライしてみる値打はあるように思います。
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2019年10月29日

出雲の阿国とカルメンの合体???


 「ビゼーのオペラ『カルメン』の舞台を戦国時代の日本に置き換え、『闘牛士の歌』『ハバネラ』『花の歌』『ジプシーの歌』・・名曲と共に、侍vs民 芸術vs武道 徳川vs豊臣‥若者たちのさまざまなバトルや葛藤が描かれる」
 そんな、途方もない、<朗読xオペラ>の上演があります。
 『出雲の阿国異聞 かるめ』(WATER FLOW公演VOL19 選出・山下晃彦、脚本/構成・佐々木紀子)です。
主宰、作者など、チャイハナ光が丘ゆかりの人たちです。
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 「出雲の阿国」は、17世紀初め、江戸時代初期に活躍した女芸者です。
「関ケ原の戦い」(1600年)は終わったものの、戦国の名残の荒々しい空気がまだ強かった時代に、いささかエロチックな「かぶき(傾奇者?)踊り」を始めました。それが全国のお茶屋に広がり、やがて、いまの「歌舞伎」に発展した、といわれています。
 「カルメン」は、19世紀フランスの作曲家ビゼーの名作オペラの女主人公です。多情で多感、そして奔放なジプシー。兵士ホセを赤いバラで誘惑しておきながら、闘牛士・エスカミーリョにこころ変わり――最後は、憤怒のホセに短刀で刺殺されます。
 「出雲の阿国」と「カルメン」が合体?
いったい、どんなストーリーが展開するのか?
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劇団「WATER FLOW」主宰の藤田恵子さんは、昨年8月、チャイハナ光が丘で開催した発表会 <絵日記x朗読>「綾子先生と少女たち――国民学校の一年をたどって」
の主役でした。
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これは、わたしが龍谷大学国際文化学部(大津市)に勤務していたころの取材をもとにまとめた『戦争の時代の子どもたち』(岩波文庫、2010年)、『少女たちの学級日誌』(偕成社、2015年)をもとにした作品です。
「かるめ」脚本の佐々木紀子さんは、やはりチャイハナ光が丘で開いている、練馬エッセイクラブの同人です。「綾子先生・・・」にも出演していただきました。
そんなわけで、縁の深い、そして、期待する上演です。
最後になりましたが、「かるめ」上演についての細目。
・時間は、次の3回
12月5日(木)午後1時、午後6時
6日(金)午後1時
・場所は、大泉学園ゆめりあホール(西部池袋線「大泉学園」北口から1分)
いうまでもなく、本邦初公開です。
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2019年10月26日

「ネズミの嫁入り」「鶴の恩返し」

本日午後、近所の国際交流会館で朗読の発表会がありました。
たまたま、その時間にチャイハナ光が丘にいらっしゃったお客様を誘って行ってみました。
演目は「ネズミの嫁入り」と「鶴の恩返し」です。
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建物は、廃校になった小学校の再利用です。
留学生関係の集まりで披露することになったようです。
実は、このグループの人たちの一部は、チャイハナ「プロに習う朗読」(森田先生)の生徒たちです。
一昨日も、その練習がありました。
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さて、本番。
動きが本格的にはいり、ほんとに熱演でした。
お連れしたお客様のことばです。
「びっくりしました。まるで演劇なのですね」
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2019年10月23日

峯村健司「チャイハナトーク」の追加です。

「非対称戦」という発想は、主戦場として敵味方が前線で対峙する、従来型の戦争を念頭に置いています。しかし、AIやその他のテクノロジーを駆使した5G(第5世代)の戦争では、アメリカと互角あるいはそれ以上に戦える力をつける――これからの中国のごく自然な目標です。
 「(未来の戦争は)戦時も、前線も、後方も、ないのだなぁ」
 「結局、同規模(以上)の反撃力を持つ。それ以外の防衛策はないのではないか?」
 「そうすると、”専守防衛“とは、どういうことになるのだろう?」
――そんな感想もありました。
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2019年10月22日

中国人民解放軍の「非対称戦」

もう先週のことになってしまいました。
朝日新聞国際報道部記者・峯村健司さんにお出でいただいて、チャイハナトーク「中国人民解放軍の実力」を開催しました(18日)。
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 峯村さんは最近、『潜入中国――限界現場に迫った特派員の2000日』(朝日新書)を出版したばかり。中国特派員を務めた2007年からの6年間で、中国当局に拘束されたこと20回以上という強者記者です。
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峯村さんの特ダネだった、中国初の国産空母の話なども興味深かったのですが、なんといっても、面白かったのは、中国の「非対称戦」戦略です。
 陸、海、空といった正常の戦いは、簡単にはアメリカを抜けません。だからかどうするか、アメリカが弱い「急所」を叩く――そんな戦略です。
 具体的には、@サイバー戦略 A宇宙戦略  Bハニートラップ・・・
 ●サイバー戦略・・・サイバー空間は、陸海空につぐ「第4の戦場」という位置づけ。
 通信情報ラインの破壊、混乱が狙いです。そのための部隊があり、多数の要員を抱えています。
 峯村さん自身のパソコンに侵入されそうになった経験も話に出ました。
 ●宇宙戦略・・・中国は、古くなった自国衛星を実際に破壊したことがあります(07年、このとき出た無数のデプリはいまも天空を漂っています)アメリカ衛星のすぐ近くを通り抜けてもどる衛星(ミサイル?)の実験にも最近成功しました。
 通信衛星がもし破壊されたら、位置情報(GPS)が使えなくなります。戦車をはじめ多くの兵器が使用不能状態でしょう。
 ●ハニートラップ・・・簡単にいえば「女スパイ」。全世界に10万人から100万人という数字を聞いてびっくり――。しかし、これはスパイのプロと素人の区別がつきにくいということのようです。「悉皆スパイ」とでもいうか――誰でもいい、なんでも(情報を)取ってこい、役に立てば儲けもの、ということ。
 
 最近知ったのですが、ユダヤ人の未来学者・ユヴァル・ハラリが不気味な未来を予言しています。
「AI(人工知能)とバイオテクノロジー、生体認証技術などで、全国民を常時追跡できる、歴史上存在したことのない全体主義的な政府が生まれる」 そして、
 「20年後には、世界の国々の多くが、アメリカか中国の植民地になる」
 どう考えるか?  峯村さんに聞いてみました。
 「中国の方がリードしそうだ」――そういう答だった、とわたしは理解しました。
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2019年10月17日

信玄の霞堤

今回の台風19号、被害の大きさ。
被災した方々には、こころからの同情を感じますが、それとは別に、何ともいえない、違和感がありました。
あるネットで伝えられたエネルギー文明研究家。田村八州夫さんの「解説。。。主張?」を読んで、納得がいきました。信玄の「霞堤」に言及しています。戦後の「治水」そして「都市開発」が基本のところで間違っていたようです。
なお、田村さんは、石油資源開発会社のOB.そして、個人的には、大学のクラブ活動(京都大学探検部)の後輩です。
以下、田村さんの「主張」を紹介します(一部省略)。

起こるべくして起こった災害だ.
自然に逆らっても巨大堤防はいつか破られ、何倍もの力でしっぺ返しされる。
大事なことーー脊梁山地から海に至る流域全域で、自然の力に逆らわずに、「自然の畏敬だけでなく畏怖とも共生する知恵>」だ。
河川は生き物であり、氾濫域が必要であり、如何に上手く氾濫させるか」である。
そんな知恵を、日本人は弥生時代から戦前まで持っていた。
戦国時代、武田信玄は荒れ川を制御するのに「霞堤」を考案、施工した。
増水を遊水地に流し、減水したら自然に本流に逆流する工法で、洪水を防いだ。ついでに遊水地に土砂が溜まり肥沃な田圃になる、効果があった。
元々、川があれば、氾濫原ができる。
弥生時代から水田適地として稲作に利用し、集落は高台にあった。平安京は、巨椋池低地の上流に、平城京は、旧奈良池低地の北側高地に作られた。難波宮は、上町台地に作られ、東の河内低地は淀川や大和川の氾濫原。水田適地だったのだ。

いま、日本の河川のほとんどは、氾濫原をもぎ取られている。
しかも三面コンクリート貼りだ。
もう一度、川に氾濫原のある自然の状態に返すことが必要だ。
100年先の子孫のことを考えた国土戦略が求められる。
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2019年10月16日

チャイハナ光が丘10月16日

「秋の七草、いえますか?」
 「ハギ、キキョウ、スズキ、ナデシコ、オミナエシ・・・それから・・・」
 「クズ、フジバカマ ですよ」
 水曜午前は、チャイハナウォーキングです。
 10時に光が丘地域センター1階の待合室に集まり、ほぼ1時間、光が丘公園を歩きます。
 それは、他愛ない会話の時間です。
 そして、忘れていた知識を呼び起こす時間です。
公園を歩いていて、誰かが「香り」に気づきます。
小さな黄色い花の房をいくつも付けた木。
キンモクセイ(金木犀)です。
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小さな赤い実の房をいくつも垂れ下らせた木もありました。
タブレットを手に、そばにいた女性が教えてくださいました。
「イイギリ(飯桐)」です。ネットで確認したところです」
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キバナコスモスの群落もありました。
「この花は、コスモスとは別種です」
「エッ、どう?」
「さぁ、交配できないみたい」
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巨木の下で、落葉を集めている人たちがいました。
そばのベンチで、読書に余念のない人もいます。
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仲間とのウォーキングは、(どうでもいい?)知識が身に付く場、そして、この世の多様性に気づく場、そしてまた・・・何だろう?

本日午後のチャイハナは「歌声喫茶」です。
12日に出演を予定していた光が丘地区祭は中止になりました。
無論、台風19号のせいです。
(代わりにというわけでもありませんが)
次は、光が丘地区区民館開館5周年記念祭です。
11月17日(日)午後1時過ぎに歌います。
こばやし先生の指導、大木先生のピアノ。
練習に熱が入りました。
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チャイハナトーク「中国人民解放軍の実力」とハラリの未来予測

チャイハナトーク「中国人民解放軍の実力」(講師 峯村健司)が迫ってきました。
18日午後2時からです。
なにしろ十数人も入れば満席になる、狭い会場です。
そのことが心配でPRを控えてきたのですが・・・もういいでしょう。
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前に「読書記録」というかたちで、峯村さんの著書『潜入中国――限界現場に迫った特派員の2000日』のことを紹介しました。
その追加です。
ユヴァル・ノア・ハラリという未来学者がいます。
朝日新聞のインタビューをきっかけに興味を持つようになりました。
 「破壊的な」技術革新を重視しているのが目立ちます。
ハラリの「未来予測」と峯村さんの「中国人民解放軍の実力」は、きれいにつながっているように思えます。
ハラリは、「未来の支配者」について、こんな意味の予言をしています。
「(AIとバイオリズム、生体認証技術などで全国民を追跡できる)歴史上存存在したことのとのないような全体主義的な政府が生まれる。・・・しかし、真の支配者はアルゴリズム(計算方法)だ。複雑化する金融、政治決定など、専門家も(政策決定者も)アルゴリズムの支配するAIに頼らなければならなくなる」
 ――アルゴリズムというのは、普通「計算方法」と訳されます。しかし、それでは分かりませんね。たとえば、「完全な自動運転車」をイメージすると分かりやすいと思います。内蔵されたAIが、自動車に付いた監視カメラ(多数)などを通して、周辺の道路状況、対向車、横断者や障害物の有無などあらゆる情報(データ)を入手し、それをもとに進行方向、スピードなどを決めます。問題は、AIの能力です。「情報(データ)を取り、それをもとに判断する」。それをするAIの仕掛けが、アルゴリズムです。
ところが、(未来の)AIは、人間以上に賢い。そして、自分で学習する能力を持っている。たとえば、AIが囲碁名人に勝ってしまうように、どんな情報をもとに、どんな手順で(アルゴリズムで)着手を決めるのか、もう、人間には分からない――。
そんな人知を超えたAIが、兵器として敵を識別して攻撃し、金融政策を決め、政治決定についてアドバイスする――そういう時代を、ハラリは想定しているようです。
そして、こんなこともいっています。
 かつて産業革命後の世界がイギリスの植民地になったように、(たった)20年後の世界は、アメリカと中国の植民地になる――。
 こうしたハラリの指摘もまた、峯村さんのお話しを聞く、観点のひとつだろうと思います。
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2019年10月10日

読書記録 峯村健司著『潜入中国――限界現場に迫った特派員の2000日』

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●主題を持つ ●その主題を粘り強く追及する――ジャーナリストなら当然あるべき姿です。
何よりもまず、そういう姿勢を貫いた著者・峯村健司さんに深い敬意を表します。かつて同じ職業に就いた一人としていえば、羨望に近い敬意です。
 しかも、彼が追った、その主題とは、「中国人民解放軍の実力とは?」ということです。
 日本がいま、深刻に必要としている情報です。
 峯村さんが命がけの取材で行き着いた、「中国人民解放軍の実力」。
そのリアルな姿は衝撃的です。
 峯村さんが本書で暴いたこと――それは従来の陸、海、空に限らず、宇宙、サイバー空間、スパイ網・・・あらゆる領域で展開される、中国の「軍事化」、「軍拡」の現実です。そして、更なる「軍拡」への強い意欲です。圧倒的といいたいぐらいに、強い「軍拡」意欲が描かれています。
このように「軍事」の領域が広がった結果、「戦時と平時」、「攻撃と防御」、「前線と後方」といった、戦争についての従来の概念は消滅した、といってよいでしょう。いつでも、どこでも戦場――それが、いま現在の中国という国の基本です。
そのような「軍事国家」を隣国として持つ。
それが、日本の置かれた現実です。
そのことを前提にするなら、戦争とか外交、国際関係といったことについて、わたしたちは「考え方」を根本的に変えなければなりません。
具体的には、たとえば、「専守防衛」という考え方は成り立つでしょうか?
いや、「常時、守らなければならない日本」、とはいったい何なのでしょう? 
本書は、日本のありようについて、根本から考え直すことを迫っています。そのような意味で、できるだけ多くの日本人に読んで欲しい本だと思いました。

(以下、付録として、現代中国についての、わたしの最近の考えを記してみます)
1) あらゆるメディアに通じることですが、「中国は・・・」という表現は間違っているように思います。古いことばですが、「中共(中国共産党)は・・・」とか、「習近平政権は・・・」といい、考えるべきなのです。
「中国」ということばでわたしが思い浮かべるのは、地図です。そこに暮らす約14億の人々です。しかし、たとえば「中国は香港に警察部隊2万を派遣した」という場合の「中国」とは何なのか?
 15億人の大多数は関係ないことです。中国共産党という権力組織、あるいは、同じことなのですが、最高指導者・習近平を中心とする権力組織が決めたことです。そこのところをはっきりすると、あの国の行動や振る舞いの意味がずっと分かりやすくなる、というように思うのです。
2)「革命は銃口から生まれる」
これは、よく知られるように建国の父・毛沢東のことばです。そのことば通り、中国共産党政権(中共)は銃口から生まれました。「革命を妨げる(と信じた)」内部の敵を倒し、諸軍閥と戦い、旧日本軍と戦い(連合軍が負かせてくれました)、そして国民党軍と戦って成立した政権です。
では、北京に政権を確立し、全国に支配を広げたことで、中国共産党の戦いは終わったのか?
 問題は、そこです。
終わりません。
 戦いは、続きます。
 敵は、権力掌握過程と同様なのですが、二方面にいます。
「内部の敵」と「外部の敵」です。
「内部の敵」とは、(いつ革命を妨げるともしれない)人民です。香港の民衆デモに対する強圧に示されるように、「強権」あるいは「専制」は、中国共産党政権の宿命です。
 もう一つの「外部の敵」が、アメリカをはじめとする諸外国であるのは、いうまでもないでしょう。
 もちろん、日本も含まれます。
3)「少数派政権」ということ
 中国史は、王朝交代(革命)の歴史です。大昔は別にして、主なものだけでも、秦、漢、隋、唐、宋、元、明、清と続いてきました。このうち、元は蒙古族、清は満州族が建てた王朝です。明白な少数民族政権だということができます。その他の政権にしても、地方の小規模な地域勢力として出発し、周辺勢力を押さえ、やがて全土の支配に及ぶという、一般的なパターンが見られます。
 「中共」つまり中国共産党政権もまた、そのような政権のひとつです。つまり、毛沢東のことばにあるように、国民の意思ではなく、銃口で生まれた、少数派支配の政権です。強権は避けられません。
 「国民の支持」がベースにないからこそ、支持されたいという(政権の)欲求も強烈なものがあります。
 どうするか?
 手っ取り早いのは、戦争です。
 しかし、それは犠牲があまりに大きすぎます。
 そこまで至らない範囲で、国民を統合する手段。
 ――敵国を設定し、憎しみを煽り、軍備を増強する。
 そのような「強権」と「軍事化」を基本とする超大国が隣国として存在する。
そのことを現実として向け合うしかないのが、いまのわたしたちの立場なのだということ。それこそが、峯村さんが厳しい取材を通して抉り出した現実なのだと思います。

なお、峯村健司さんは、次回「チャイハナトーク」に登場していただくことになっています。
 10月18日(金)午後2時 (会費1000円)
   タイトル 「中国人民解放軍の実力」
                よろしくお願いします。
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2019年10月09日

1541m四国の山登り

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数日、チャイハナを休んで四国に行ってきました。
 秋晴れの一日、高知・愛媛県境の明神山(1541m)に登ってきました。
 となりの猿越山(1436m)まで。なだらかな(?)稜線を往復8キロ(?)ぐらい、
苦しみながら歩きぬきました。
 借り物の杖を突き、1,2.3.4・・・・30・・・50・・・と歩数を数えながらの、
苦しい登山です。
 足首からふくらはぎ、そして、もも、腰、と痛みが広がります。
 それでも、人間であることの不幸というべきか、ピークをめざしてしまいます。
 正直、まだ頑張れるのかも、という自信を持ちかけていました。
 ところが、どっこいーー帰りの機中。
 着陸態勢に入って、腰ベルトのランプがついてからーートイレに行きたくて・・・。
 我慢すれば、パンツに漏らしそうです。
 で、スチュワード―デスの静止を振り切って、トイレに飛び込んでしまいました。
 −−長い旅に耐えることすらできない自分、を確認した辛さをいま感じています。
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2019年10月03日

お休みの連絡

チャイハナ光が丘は、8日(火曜)までお休みです。
9日(水曜)午前のチャイハナウォーキングから再開します。
 午前10時、光が丘駅バスターミナル奥の
 区民センター1階待合室(ベンチがある)集合です。
 よろしくお願いします。
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2019年10月02日

ボイストレーニング

10月2日の「チャイハナ光が丘」
午前は、チャイハナウォーキング。
光が丘公園の枯葉の中を、カサコソと音をさせて歩きました。

午後は、人気番組、エメ先生のボイストレーニングです。
まるで体操。
手足を揺すり、身体を丸めたり伸ばしたり、お腹をへこましたり広げたり・・・
それがみんな、声と連動しています。
かすれ声のような高い声、地面にぶつけるような低音・・・
その間の、あらゆる音程――。
それがみんな、自分の声です。
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中国建国70周年軍事パレード「報道」の言葉について

日本語、あるいは「報道の文章」ということについて考えてしまう。
 昨日、建国70周年記念日の中国・北京の軍事パレードの報道のことだ。
 「台湾の武力統一を視野に太平洋などにおける米軍の介入阻止に向けた軍備増強の方針をあらためて示した」(読売2面)
 「台湾などの有事で、米軍の介入阻止を図ろうとする中国軍の意図が鮮明になった」(同6面。他紙も言葉遣いは似たようなものだ。朝日には「習近平国家主席は在任中の台湾問題解決を目指していると言われる」という表現があった)
 なんのことか?
 はっきりいえば、「台湾を軍事力でとる。そのとき、米軍に邪魔させない」!
 中国軍が台湾をミサイル攻撃し、上陸する。それを、米国はじめ国際社会が許さないと反撃するか?
それとも(パレードで分かっただろ)中国軍が圧倒的に強いと判断して手控えるか?
 そういう話だ。
 それをどうして、「武力統一を視野に」「太平洋などにおける」「台湾などの有事」「台湾問題の解決」などとややこしい表現をするのだろう?
 「有事」なんて、ほんと、便利な言葉だ。
 だが、意味を曖昧にする。ごまかす言葉だ、と思う。
 どうして、メディアは、こんな言葉遣いしかできないのだろう?
  メディアの本能のようなものがあるのだろうか??
 最後、やっぱりPRにします。
 明日(3日)午前10時半、わたしの国際ニュース解説「世界はいま」です。
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「(森田都先生の)朗読」続き 

 先日の先輩来訪、そして、朗読の練習の記事、先輩の名前を明記したのですが、実は、先輩本人のチェックを受けていませんでした。
 「あの人なら・・・」という気持ちがあって、つい、手を抜いてしまったわけです。
後で気になって、そのことが気になって、あらためてブログを送り、前もって承諾を撮っていなかったことをおわびしました。
それに対する、藤本栄之助さんのご返事です。

(ブログは)事実そのままで全く問題ありません。
最初は、「話し方などどうでもいい、内容が重要だ」など独りよがりの偏見のまま、参加したのですが、ご指摘いただきますとまさに心を打たれる「相手を思う交流術」の初歩を学んだという感謝の気持ちでいっぱいでした。
小学校時代から、学芸会に出演することなど苦手で話し方などに気を取られたことは皆無でしたが、これから新しい人生が始まったとして再スタートしたいと存じます。

この言葉をブログで公表していただければ猶更ありがたく存じます。森田先生はじめ学習チームの皆さまにも感謝の気持ちをお伝えください。ありがとうございました。
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2019年09月29日

「朗読」を練習するということ(森田先生の「朗読」)

もう一昨日(27日)になってしまいました。
島根県の隠岐の島からお客様が見えました。
大学の部活動(京都大学探検部)の先輩、藤本栄之助さんです。
大学時代は、ヒマラヤ登山も果たした登山家です。
先輩だから当然、わたしよりは年上です。多分、80代半ば。
チャイハナにいらっしゃったのは、実は、森田都先生の「プロに習う朗読」を受講してみたい、というご希望です。
森田先生はいきなり、個人指導からはいりました。
「アは、指が2本入るぐらい口をあけて、息を遠くまで」
「イは、口角(口の両端)を上にあげて・・・」
「ウは、唇を思い切り突き出して・・・」
理屈ではありません。実習です。
急に発声練習をすることになった藤本さんは、目を白黒といった感じです。
「次は、自己紹介をしてみましょう」
あたえられたのは、次の短い一文です。
「わたしは藤本栄之助です」
先輩が声に出してみます。
森田さんから、厳しいダメ出し!
「一番伝えたいことは何ですか? どこで間を取りますか? どこに力をいれますか?・・・」
――そばで見ていて、あらためて思いました。
「(森田さんの)朗読」は、単に「読んで伝える」技術ということではありません。
あいさつや考え、想いなども含めた、あらゆる「ことば」を「(音声で)伝える」技術についての実習だということ。
 そして、「伝わる」ためには、次の3点は欠かせません。すなわち
@ 声が相手に届く(発声)
A 話者(読み手)が話す(読む)内容を理解する
B その理解した内容を(音声によって)どう伝えるかという技術
――それらすべてが、「(森田さんの)朗読」ということです。
 先輩は80代半ばですが、とても、こころの初々しい方です。だからかどうか、森田さんの個人指導は、こころに沁みたようです。
 「来てよかった。感激した」とおっしゃっていました。
 例えば、中学か高校のかの国語の先生を引き込んだ朗読教室――そういうものがそのうち、隠岐の島に生まれるのではないか、と思っています。
 そして、「(森田さんの」朗読」)のような学習の機会が、老南男女を問わず、日本中に広がればよいのに・・・と真剣に思います。
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2019年09月25日

チャイハナウォーキング

9月25日の光が丘公園です。
 陽光がどちらかというと暑いぐらい、それでも風がさわやかな昼です。
 陸上競技場のわきでラジオ体操をして、それから木陰を歩きます。
 銀杏の葉はまだ緑ですが、銀杏の実はしっかりと色づきかけていました。
 バードウォッチングの望遠レンズを覗かせていただきました。
 エゾビタキが小枝にとまっていました。
 シイなどの木の実も落ちていました。
 毎週水曜、チャイハナウォーキングと称して、光が丘公園を歩いています。
 午前10時、光が丘地区センター1階の集会所(バス停の奥、ベンチが並んでいる)に集まります。
 歩くのは、30分余り、昼前には図書館前で解散します。
 来週は、10月2日。
 どなたでも、どこからでも
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2019年09月20日

映画『動乱』鑑賞会は明日(21日)です

突然ですが、明日=9月21日(土)=です。時間は、午後2時から。
 映画『動乱』(1980年、深谷司朗監督)の鑑賞会を開きます。
高倉健と吉永小百合が初共演。動乱の時代を生きた、若い青年将校とその妻を演じます。
まさに、動乱の時代――「515事件」(1932年5月15日、青年将校らが犬養毅首相を官邸に乱入し射殺)から「226事件」(1936年2月26日、青年将校らに率いられた陸軍部隊=約1500人=が首相官邸、参謀本部、朝日新聞社などを襲ったクーデター未遂事件)までが舞台です。
8月に映画「226」(1989年、五社英雄監督)をみんなで観ました。深い感動を覚えました。80年代といえば、「映画全盛時代」といってよいでしょう。あの時代につくられた映画の密度の濃さ、質の高さをあらためて実感しました。
そして、次は「動乱」を観ようということになったものです。
 その鑑賞会! 21日午後2時から チャイハナ光が丘です。
 どなたでも、どうぞ、いらしてください。
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2019年09月14日

桑原さんのススキ

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東京・練馬区にはSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)という仕掛けがあります。全体ではいろいろあるのかもしれませんが、わたしの知る範囲では、毎年、新入生(親退職者)を迎えて、新しいグループを組織します。わたしは、そんなグループの一つ「一笑会」に属しています。相当に古い(つまり、メンバーが高齢化した)グルーブです。
昨日の朝です。庭で草取りをしていると、背後から声がかかりました。
「一笑会」の桑原さんです。
「ススキと団子をもってきましたよ!」
考えたら、毎年、この時期、頂いています(感謝!)。
飾ってみました。
ススキは背景に溶け込んでしまっているので、別に、床に置いて撮ってみました。
ナシは、たまたまなのですが、故郷(鳥取)の弟から送ってきたものです。
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