18日午後2時からです。
なにしろ十数人も入れば満席になる、狭い会場です。
そのことが心配でPRを控えてきたのですが・・・もういいでしょう。
前に「読書記録」というかたちで、峯村さんの著書『潜入中国――限界現場に迫った特派員の2000日』のことを紹介しました。
その追加です。
ユヴァル・ノア・ハラリという未来学者がいます。
朝日新聞のインタビューをきっかけに興味を持つようになりました。
「破壊的な」技術革新を重視しているのが目立ちます。
ハラリの「未来予測」と峯村さんの「中国人民解放軍の実力」は、きれいにつながっているように思えます。
ハラリは、「未来の支配者」について、こんな意味の予言をしています。
「(AIとバイオリズム、生体認証技術などで全国民を追跡できる)歴史上存存在したことのとのないような全体主義的な政府が生まれる。・・・しかし、真の支配者はアルゴリズム(計算方法)だ。複雑化する金融、政治決定など、専門家も(政策決定者も)アルゴリズムの支配するAIに頼らなければならなくなる」
――アルゴリズムというのは、普通「計算方法」と訳されます。しかし、それでは分かりませんね。たとえば、「完全な自動運転車」をイメージすると分かりやすいと思います。内蔵されたAIが、自動車に付いた監視カメラ(多数)などを通して、周辺の道路状況、対向車、横断者や障害物の有無などあらゆる情報(データ)を入手し、それをもとに進行方向、スピードなどを決めます。問題は、AIの能力です。「情報(データ)を取り、それをもとに判断する」。それをするAIの仕掛けが、アルゴリズムです。
ところが、(未来の)AIは、人間以上に賢い。そして、自分で学習する能力を持っている。たとえば、AIが囲碁名人に勝ってしまうように、どんな情報をもとに、どんな手順で(アルゴリズムで)着手を決めるのか、もう、人間には分からない――。
そんな人知を超えたAIが、兵器として敵を識別して攻撃し、金融政策を決め、政治決定についてアドバイスする――そういう時代を、ハラリは想定しているようです。
そして、こんなこともいっています。
かつて産業革命後の世界がイギリスの植民地になったように、(たった)20年後の世界は、アメリカと中国の植民地になる――。
こうしたハラリの指摘もまた、峯村さんのお話しを聞く、観点のひとつだろうと思います。