「3首脳・広島招待」プロジェクトの提案(その2)
カフェ チャイハナ光が丘(東京・練馬区)
中国の軍事行動に抵抗する「交戦相手」はこれまで『台湾だけ』と想定されてきました。そこに日本を加えて『台湾+日本』とする。それによって、中国に台湾侵攻を思いとどまらせるー−そんな(世界規模の)「抑止力」戦略がいま、それと明示されないままに進行している、ということはないでしょうか?
これはしかし、将来、万一の事態が発生した場合には、日本が「アジアのウクライナ」として戦場となるということです。
「アジア唯一のG7国」である日本は、G7各国の中でも特別な位置にあります。体制の異なる3国が、いずれも「隣国」だということです。
欧米諸国と違って、思想(イデオロギー)や陣営の結束といった見地から、これら3国への非難や対立を強調する余裕はありません。「戦端が開かれない」「日本が戦場にならない」――それがすべてです。
防備を固めるのは当然としても、その一方で、(もしかしたらミサイルを撃ち込んでくるかもしれない)「近隣諸国」との良好な関係の構築は急務です。できることなら「あの国(日本)にはミサイルを撃ち込みたくない」と思わせるような関係が欲しいと思います。
わたしは、岸田首相に(ゼレンスキーのような)民主主義のチャンピオンになって欲しい、とは思いません。むしろ、日本の最高指導者に望みたいのは、何があっても(たとえ世界中が戦場になっても)「日本だけは」戦火を免れるー−そんな強い覚悟と賢い立ち回りです。
岸田首相には、どうか、他のG7諸国に口をそろえて(あるいは率先して)、「近隣諸国」に対して声高な悪口雑言を浴びせるのは避けていただきたい。
「3首脳の広島招待」は、いわば、G7サミット開催にあたっての「ご近所ㇸの挨拶」のようなものです。日本ではお祭りごとなどの際、古くから行われてきた、ある種の風俗です。
もし、提案に賛成いただけるようであれば、どなたであれ、勝手にどんどん広げてください。
民主主義の日本です。もし、それが国民の多数の意向ということになれば、岸田首相も考え直すでしょう。
いや、それよりなにより、「3人を広島にお招きしよう」という考えがひろがれば、3国に対する(批判はしても)「敵対や戦争は望まない」というわたしたちの真意は,(サミット取材で集まったメディアによって)世界に伝えられるだろう、と思います
チャイハナ光が丘 主人 敬白
@店長の前職(大学教授)時代の担当ゼミ生の『Yゼミ卒業論文集;先ごろ若者気質』
Aフィールドワークで地域の方々と資料をまとめた『瀬田国民学校 学級日誌』、
Bチャイハナの日々 です。
@ではありのままの若者像を、Aでは戦争の時代にあっても明るく過ごした子どもたちの様子を、Bではチャイハナの日々の様子をお伝えしています
2023年02月26日
「広島招待」(その1)
「3首脳・広島招待」プロジェクトの提案(その1)
カフェ チャイハナ光が丘(東京・練馬区)
●ここでいう「3首脳」は、ロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席、北朝鮮の金正恩労働党総書記の3人のことです。
5月にG7サミット(先進7か国首脳会議)が広島で開かれます。今年の議長国は日本ですが、議長国はG7メンバー国以外の国々の首脳も招待することができます。この仕組みを利用して「上記の3首脳も広島にお招きすることを岸田首相に要求する」――それが、このプロジェクトの趣旨です。
最大のねらいは、「核」を持つ3人の首脳にも広島の平和記念資料館を見ていただきたいということです。
なにかの間違いで、3人のうちの1人でも来日が実現したら、それこそ外交的な大成功でしょう。
●もうひとつのねらいは、平和を望むわたしたちの気持ちを、3国政府や国民、そして世界に伝えることです。
現実に、これらの首脳がいま広島に来るというのは、考えにくいことです。
それでも、「日本の岸田首相が招待した」という事実は残ります。そのことは、「日本は3国に対して戦争や敵対ではなく、平和を望んでいる」ということを世界中に知らせることになる、と考えます。
そんな意味で、ここでいう「お招き」は、実際には「招待状を届ける」というだけの儀礼的な行為です。丁重でこころのこもった手紙――日本の外務省ならそれほど難しい作業ではないでしょう。
●提案の理由は、日本が「台湾有事」に巻き込まれるのではないかという不安です。
「台湾有事」というのは、将来の可能性ですが、中国が自国領土の一部である台湾に対する主権を回復するために軍事力を行使することです。これに対してアメリカや日本など西側諸国は「武力による現状変更は許さない」という立場です。そのための「支援」も約束しています。
アメリカや西欧諸国は、航空母艦や海兵隊を出動させたり、ウクライナの例でみられるように、後方から兵器や資金を提供したり、ということになるでしょう。
しかし、日本の場合は条件が違います。中国は隣国であり、南西諸島は台湾のすぐ近くに位置しています。
このところ、南西諸島の自衛隊の強化や防衛費の増額、そして「敵基地攻撃能力」などの動きが進んでいますが、中国からみれば、もし台湾侵攻を決意した場合には南西諸島(日本)もターゲットとしなければならない、ということにならないでしょうか?
わたしが危惧するのは、そのことです。 (つづく)
カフェ チャイハナ光が丘(東京・練馬区)
●ここでいう「3首脳」は、ロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席、北朝鮮の金正恩労働党総書記の3人のことです。
5月にG7サミット(先進7か国首脳会議)が広島で開かれます。今年の議長国は日本ですが、議長国はG7メンバー国以外の国々の首脳も招待することができます。この仕組みを利用して「上記の3首脳も広島にお招きすることを岸田首相に要求する」――それが、このプロジェクトの趣旨です。
最大のねらいは、「核」を持つ3人の首脳にも広島の平和記念資料館を見ていただきたいということです。
なにかの間違いで、3人のうちの1人でも来日が実現したら、それこそ外交的な大成功でしょう。
●もうひとつのねらいは、平和を望むわたしたちの気持ちを、3国政府や国民、そして世界に伝えることです。
現実に、これらの首脳がいま広島に来るというのは、考えにくいことです。
それでも、「日本の岸田首相が招待した」という事実は残ります。そのことは、「日本は3国に対して戦争や敵対ではなく、平和を望んでいる」ということを世界中に知らせることになる、と考えます。
そんな意味で、ここでいう「お招き」は、実際には「招待状を届ける」というだけの儀礼的な行為です。丁重でこころのこもった手紙――日本の外務省ならそれほど難しい作業ではないでしょう。
●提案の理由は、日本が「台湾有事」に巻き込まれるのではないかという不安です。
「台湾有事」というのは、将来の可能性ですが、中国が自国領土の一部である台湾に対する主権を回復するために軍事力を行使することです。これに対してアメリカや日本など西側諸国は「武力による現状変更は許さない」という立場です。そのための「支援」も約束しています。
アメリカや西欧諸国は、航空母艦や海兵隊を出動させたり、ウクライナの例でみられるように、後方から兵器や資金を提供したり、ということになるでしょう。
しかし、日本の場合は条件が違います。中国は隣国であり、南西諸島は台湾のすぐ近くに位置しています。
このところ、南西諸島の自衛隊の強化や防衛費の増額、そして「敵基地攻撃能力」などの動きが進んでいますが、中国からみれば、もし台湾侵攻を決意した場合には南西諸島(日本)もターゲットとしなければならない、ということにならないでしょうか?
わたしが危惧するのは、そのことです。 (つづく)